シャインカーバーの皆さんこんにちは!
いつもブログを読んでくれてありがとうございます。
シャインカービングアカデミーの田中淳也です。
今日(3月3日)はひなまつりでしたね!
我が家も二人の娘(5際と2歳)が楽しそうにおひなさまの唄を歌いながら、
↑のちらし寿司ケーキ(?)を頬張っていました。
(その後ちゃっかり本物のケーキも食べてました。)
夕食が住んでから、オフィスに戻って今晩上げる予定のYoutube動画の編集の合間に、
コーヒーを飲みながらこの記事を書いています。
今日は、シャインカービングのデザインを考える際に気をつけていることについてご説明します。
シャインカービングの完成度の大半は『黒線の質』で決まる
シャインカービングのデザインって、結構難しいんですよね。
新しくデザインをお願いする際には、特に黒線のデザインに気を遣っています。
なぜなら、その黒線を皆さんが
残すように彫る
からです。
誇張でも何でもなく、
シャインカービングのデザインとしての完成度は『黒線の質』に左右されます。
線が細すぎたり、彫刻刀で実現できる刃の動きでは残せない形状など、
何も考えずに作ってしまうと彫る時にとても大変な思いをします。
※初期のデザインで、特にJapanese 和柄シリーズMサイズの黒線は苦戦された方多いのではないでしょうか。
あの黒線のデザインは僕のミスで過剰な難易度になっています。ごめんなさい!
Japanese和柄はデザイナーさん(Haruka Miyamotoさん)の絵柄が素晴らしかったので非常に人気がありますが、
黒線の難易度に関してはもう少し気を遣っておけば・・・と作品を見るたびに思ってしまいます。
それ以来、僕が企画・監修をして制作をお願いしているデザイナーさんには
黒線の難易度や形状
についてかなり入念にチェックをさせていただいています。
例えばこの図案。
そう。おひなさまです。
↑の画像は、おひなさまのラフスケッチです。
(このスケッチの赤い部分が、黒線になるという意味です。)
このデザインはSサイズ(7.6cm角)の小さめシートで発売しようと考えていたため、
かなり線を簡略化してもらいました。
企画の段階から、花柄などの複雑な模様は黒線ではなく、背景として
彫ったら(いろいろな絵柄が)出てくる
ようにしておくことで、難易度を抑えながらも華やかな雰囲気になるように気を遣ってもらっています。
ただ、ここは手を加えて欲しい!と思った点が数カ所ありました。
・おひなさまの目の点が難しい
・座っている部分(段)に黒線が欲しい
点を彫るのは難しい!
シャインカーバーあるあるだと思いますが、
点
って彫るの難しくないですか?
三角刀を使って、上手にシートを回転させる必要があるんですよね。
このデザインを彫ってくれる方の平均レベルを考えると、目の部分はもっと大きくないと目を削ってしまうと判断しました。
点・・・難しい。
簡単に彫れる彫刻刀無いかなぁ・・・
色の境目には線が欲しい!
一方、段の部分には線を足してもらいました。
ここはツートンカラーでメリハリを出してもらう予定だったのですが、ここを全て余白にすると
1スペースに色が交互に出てきてメリハリが薄らいでしまう
のでは無いかと思いました。
そして、もう一つの理由・・・
小さな四角って、チマチマ彫っても楽しいんですよね。
彫っていて楽しい線、形状をデザインに配置するという気配り
これが僕のデザイン監修の中で最も大切だと確信しています。
そして、完成したデザインがこちら。
いや〜
可愛い⭐︎
おひなさまシリーズは
お殿様
おひなさま
ぼんぼり
の3デザインでセットが完成します。
どれも満足!な仕上がりになりました。
(Haruka Miyamotoさん、いつもありがとうございます!)
シャインカービングの特性を理解したデザイナー:Shine Carving Designer
シャインカービングのデザインについては、これ以外にもまだまだ色んな点を考慮する必要があります。
新しいデザイナーさんを探す時には、このシャインカービングというアートの特性から1から説明しています。
何度かやりとりをするうちに、
皆さん大きな修正のお願いをしなくとも僕が求めているデザインを提案してくれるようになります。
シャインカービングの特性を理解した上で、彫り手の楽しみを膨らませるデザインを生み出すデザイナー。
彼らのことを、僕はこっそりShine Carving Designer(シャインカービングデザイナー)と呼んでいます。
今日もブログを読んでくださり、ありがとうございました。
アカデミー長
田中淳也